APDと診断されるまで 青森市Oさん(30代男性)の場合
Oさんは、広汎性発達障害(PDD)と聴覚情報処理障害(APD)と診断されています.
大学院卒業後、就職しますが「得体の知れない聞き取りにくさ」により仕事をうまく進めることができず、当時勤めていた会社を退職しました。
現職においても「聞き取りが困難」なことによる苦労は続いています。
【症状】
・比較的長く複雑な話の内容を覚えていられない
・雑音下での聞き取りが困難
・複数人での会話の聞き取りが困難
・一度に多くのことを言われると何を言われたのか分からなくなる
・作業の「流れ」を理解することが困難(いわゆる「流れ」を理解することが困難)
・周囲の雑音を異常に拾ってしまい、集中できなかったり、疲れてしまう
【診断までの経緯】
●2021年7月
地元の耳鼻咽喉科クリニックで「大学生くらいから言っていることが聞き取れず苦労していた。言われたことがわからず、仕事がうまく進められず、当時勤めていた仕事は退職してしまった。テレビで放送していた聴覚情報処理障害と症状が酷似しているため検査をお願いしたい」と言い受診。
純音聴力検査とレントゲンを行った。
弘前大学病院へ紹介してもらった。
●2021年7月 弘前大学病院耳鼻咽喉科受診
純音聴力検査と、語音聴力検査を行ったが、結果は異常無し。
聞き取りの問題に白黒をつけるため、東北大学病院耳鼻咽喉・頭頚部外科の川瀬哲明先生の所へ紹介してもらった。
●2022年1月 東北大学病院耳鼻咽喉・頭頚部外科受診。
川瀬哲明先生の診断を受ける。
先生のコメント「ほとんどの方が大学生のアルバイトを始めるくらいか実際に社会に出て働くぐらいから困るようである。議事録が取れないことや、指示された内容が理解できないなど、問題が顕在化する。メモを取ることは、複数のことを同時にこなしていることであり、難しい処理である。検査としては、聴覚情報処理テストを行った。
検査結果をもとに考えるといわゆる「聴覚情報処理障害」といえる。」
0コメント